実例から学ぶ。「職場の人間関係の混乱を治めるには」

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離職の原因の上位には職場の人間関係があります。離職に至らずとも職場での働く意欲や生産性に影響することは皆さんも経験しているのではないでしょうか。
またゴタゴタしている職場をまとめていかなければならない管理職にとっても頭の痛いことです。

今回は、職場の人間関係に関する実例から、職場の人間関係を治めるマネジメントについて考えてみたいと思います。

職場の人間関係を治めることができた実例

ある部署でのできごとです。その部署は職場の人間関係が悪く、グループ化していて、その中でいがみ合っている状態でした。
その部署の課長は、その状況がいたたまれなかったのか、社内にあまりいず、社外によく出て行っていました。
職場のメンバーはそのことにも不満でした。

ある日、人事異動があり、課長が入れ替わりました。新しく着任した課長は、人間関係の悪い職場と聞いていましたが、それはそれとして、「仕事がちゃんとできるようにすればいいだけ」と気にしていませんでした。その代わり、仕事ができる状況にするための対話をしようと部下の全員に1on1をし、いろんな不満や不安を聞きました。そして、仕事に関して改善点などを聞き、それをどう実現するにはどうしたらいいか、に集中しました。
すると、こんなに人間関係が悪い職場だったのが、何事もなかったように問題が解消されたのです。

成功の鍵:冷静な対応と客観的な視点

この事例から新任課長の行動は、人間関係の問題に巻き込まれることなく冷静に向き合い、不満を受け止めつつも仕事の課題解決に焦点を当てていたことが混乱の収拾につながったことがわかります。一方、前任者は感情的に引きずられ、問題を避ける対応に終始していました。

「Optimism」の考え方で俯瞰と冷静な対処を

この事例より管理職が職場の改善を図るには、問題に丁寧に向き合いながらも全体を俯瞰し、感情に引きずられない冷静な判断がいかに効果的かがわかります。ただ、頭で理解していても、実践はなかなか難しいもの。私もきっと「うんざり」という感情に振り回されてしまいます。

そこで、身に着けていただきたい思考法が心理的資本のOptimismです。

心理的資本の「Optimism」は、出来事をコントロール可能なものとそうでないものに切り分け、後者にとらわれず前向きに取り組む考え方です。私もOptimismの思考法を知ったことでずいぶん、感情のコントロールができるようになりました。

Optimismは管理職だけでなく、誰にでもスキルとして身につけることができます。

職場の人間関係に悩むとき、Optimismの考え方を取り入れ、前向きに課題解決に取り組みましょう。それは職場改善だけでなく、自分自身の成長にもつながります。

石見一女

石見一女

Be&Do代表取締役/組織・人材活性化コンサルティング会社の共同経営を経て、人と組織の活性化研究会(APO研)を設立運営。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとし、働く人のキャリアと組織活性化について研究活動を継続。『なぜあの人は「イキイキ」としているのか』第1章30歳はきちんと落ち込め執筆、プレジデント社,2006年。

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