「よし、今日から仕事復帰!気合を入れて頑張るぞ!」
産休・育休を終え、久しぶりの仕事に胸を躍らせていたのも束の間。現実は甘くありませんでした。
保育園に通い始めたわが子、「保育園の洗礼」が長期戦だったなんて・・・。自分自身は、比較的恵まれた状況にあることを理解していますが、それでもこの状況は想像以上に手強く、自信をなくしそうになる日々です。
筆者がこの逆境と立ち向かうために何を考えているのか。子育てをする人だけでなく、それぞれの事情を抱え、目の前の困難に立ち向かう方のヒントになることがあれば、嬉しいです。
Contents
仕事に行けない現実と「保育園の洗礼」の実態
朝、熱を測ると38度。元気そうにしているのに、保育園には行けません。
初めての保育園生活で、新しい環境に慣れようと頑張っている子どもが体調を崩すのは仕方のないことだと理解していました。しかし、それが2歳くらいまで続くこと、そしてその頻度には正直、驚きを隠せません。
月に何回も発熱し、そのたびに保育園をお休み。熱が下がっても、夜間咳込んで泣く子供に起こされ、親も寝不足のまま朝を迎える日々。いや、うちの子だけじゃない、世の働く親たちは皆、この道を通ってきたんですよね……。私は、親になるまでは「保育園の洗礼」なるものの存在を知りませんでした。漠然と「子どもが小さいうちは風邪をひきやすい」くらいの認識でした。
「頑張ろう」が「迷惑かも」に変わる葛藤
やっとの思いで仕事に復帰したのに、保育園からの呼び出しで早退したり、子どもの看病で休むことが多々。
せっかく「さあ、これから頑張るぞ!」と意気込んでいたのに、逆に会社に迷惑をかけているのではないか、周囲からの信頼を失ってしまうのではないかという不安が募ります。
周りの同僚は快く「大丈夫だよ、気にしないで」と言ってくれても、申し訳ない気持ちでいっぱいです。仕事が満足にできない葛藤。このモヤモヤとした気持ちを抱えているのは、私だけではないはずです。
心理的資本HEROで乗り越える!
そんな自信が揺らぎそうなとき、私を支えてくれているのが「心理的資本HERO」という考え方でした。この状況を乗り越えるためのヒントが詰まっています。
Optimism(楽観性):アンコントロールなことは気にしない
子どもが熱を出すのは、ある程度は仕方がないこと。自分の力ではコントロールできないことに、過度に一喜一憂しないと決めました。その代わりに、できることに注力するんです。例えば、仕事の締め切りは余裕を持って早めに動いておく。子どもが元気な時は、他の人を助けられるようなアクションをして、いつか自分が困ったときに助けを求めやすいように、勝手に「徳」を積んでおくのもいいかもしれません。(これは、私自身の気持ちを保つためでもあります。)
Hope(希望):目標を見直す
「なんでも完璧にこなしたい!」という気持ちは素晴らしいですが、今の生活に合わない高すぎる目標は、かえって自分を苦しめます。今の生活を踏まえつつ、会社への貢献と自分の成長を両立できるような、現実的な目標を立て直しました。時には、目標を少し下方修正することも、未来への希望を持つためには必要なことです。
Efficacy(自己効力感):できたことに目を向ける
「今週は平日5日中、2日しか出勤できなかった…」と落ち込むのではなく、「でも、その割には3日間でめっちゃ集中して進められたよね!」と、できたことに目を向け、前向きに振り返るようにしました。
昨晩も何回も起きてつらいな、と思ったら、迷わず心を満たすささやかなご褒美(カフェラテとか)を買って自分を労わる。それでちょっとでも気分が高められるなら、それは立派なEfficacyマネジメントです。自分の小さな頑張りを、自分で認めてあげること。これが次への活力になります。
Resilience(回復力):協力者を増やせ!
一人で抱え込まないことが、回復力には不可欠です。協力者は家族だけではありません。時には、子どもに大人しくしておいてもらうために動画だって駆使しますし、時短家電やミールキットだって積極的に使って、少しでも自分の負担を減らします。会社の同僚や上司、地域のサポートなど、頼れるものはすべて頼って、自分を支えるネットワークを広げていくことが大切です。
この「保育園の洗礼」は、働く親なら誰もが経験する通過点です。そして働く人それぞれが、それぞれの逆境を抱えていると思います。逆境に直面したとき、それをしなやかに乗り越える力、それこそが心理的資本です。心理的資本HEROの力を借りて、この大きな波を乗り越えていきましょう。そしていつか、笑ってこの日々を振り返られる日が来ることを信じています。
HEROを頑張る貴方の味方にする方法として、心理的資本とその開発方法を学ぶPsyCap Master認定講座にもご注目ください。