ビジネスにも役立つ!大谷翔平選手も活用した目標達成計画シート

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ビジネスパーソンは、自分に課された業績目標を達成することや、自身のキャリアプランを具体化することが求められています。
もしあなたが部下を持つ立場ならば、目標を達成させるため、そして成長のためにどのようにして具体的なアクションプランを提示しますか?

もしかすると職場で「MBO(目標管理制度)」が用いられているかもしれません。
目標管理制度は企業としての戦略目標からの落とし込みだったり、人事評価に使われていたり、進捗管理に使われたり、人材育成のために使われたり様々です。

目標管理は本来「Management by Objectives and Self control」が正しいものとされ、自己決定・自己管理をすることが求められるものなのです。もし、今の目標が予め決められていて自分自身が納得していないもので“やらされ感”があるものだとすれば、それは目標管理としては不完全なものになるでしょう。

では自分で考え、自分で行動計画を立てるための方法をご紹介します。

今や言わずと知れたメジャーリーガー(北海道日本ハムファイターズを経て、執筆時点ではロサンゼルス・エンゼルス所属)であり、ベーブ・ルース以来の投手打者(野手)の二刀流とも呼ばれている「大谷翔平選手」。彼が花巻東高校時代につくった目標計画シートが以前に話題になりました。

高校時代につくった彼のシートの内容もすごいですが、指導した監督も素晴らしいですよね。

大谷選手が活用した目標計画の方法とは?

3×3の9つのマスを使用します。紙でもエクセルでもなんでも構いません。

  1. 中心に「達成したい目標」を記入します。
  2. その周囲の8つのマスには「達成するために必要なこと」を記入します。
  3. 今度はその周囲にさらに3×3の9マスをつくります。
  4. 周囲の9マスの中央には、それぞれに最初につくった「達成するために必要なこと」を記入します。
  5. その「達成するために必要なこと」を実現するための具体的な行動を周囲マス目に記入していきます。

このように漠然としたものや抽象的な目標や、目標は明確だがその道筋が不明瞭な場合に有効な思考法です。

以下が実際に大谷翔平選手が当時立てた目標といわれています。
「運」を味方につけるということを記入しているところが凡人ではない雰囲気が出ていますね!
これをやっても無駄だとか、そういったことを考えずに当たり前のことや基礎的なことを徹底することで実現するものということもわかってきますよね。

大谷翔平選手の高校時代の目標計画 出所:スポーツニッポンより作成

目標は気合いや根性で達成できるものでもなければ、いわゆるKKD(経験・勘・度胸)で達成できるものでもないですよね。
そこには必ず具体的な行動が伴わなければなりません。

部活のような場面に限らず、ビジネスの場面でも悪い意味での「体育会系」的な管理法で、厳しいノルマ目標だけ課するようなケースがまだまだ多いように見受けられます。
こういった厳しい目標を課すようなケースに限って、目標達成のための具体的な方法が示されていないということもしばしばではないでしょうか。

解決策は「自分自身で目標を決める(少なくともすり合わせして納得していること)」こと、そして「目標達成のための具体的な行動(道筋)」を明確にすることです。

9マス×9マスの上記のワークを自分自身でやってみたり、部下にやってみてもらい、同僚同士で共有してみると新しい発見があるかもしれません。良い行動は互いに真似してみるのも良さそうです。

発想法のフレームワーク「マンダラート」

9つのマスをを使用し、具体化を進めていく発想法を「マンダラート」といいます。「マンダラチャート」とも呼ばれることがあります。
発想法と呼ばれる通り、アイデアを出していくことにも有効で、中央のマスに記入したことを中心にしながら、連想したキーワードを記入していきます。

目標を日々意識し行動できるレベルまでブレークダウンすることは、一種のスキルですが、以上のようにフレームワークや発想法を知っているかどうかで、誰にでも使える「仕組み」となります。

ビジネスの場面であれば、営業販売の目標もさることながら、様々な業務改善目標や、自身のスキルアップ目標のアクションプランを立てるためにも有用です。課題解決のためのアイデアを出すためにも使えるでしょう。そしてもちろん、プライベートの目標にも活用できます。

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に『心理的資本をマネジメントに活かす』(共著)中央経済社,2023年がある。

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