1on1ミーティングという対話機会を活かさない手はない

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数年前から「1on1ミーティング」という方法を現場のマネジメントの中で取り入れようという動きが活発化しました。その背景には、世の中の変化のスピードが速く、複雑化し、不確実性が増してきたということからだったように思います。それまでの半年に一度や年一度のサイクルで行うような目標管理方法が形骸化していたことが大きいかもしれません。今回、改めて1on1ミーティングの重要性に再注目をしてみたいと思います。

1on1を評価面談と混同しているなんて今更無いですよね?

以前、1on1やってます!という会社の話を聞いて、半年に一度、目標管理面談をしていますと聞いた時には片腹痛かったこともあります。それ、評価面談のことですか??(口が悪くて失礼…。スミマセン)

世の中の変化が激しくなってきた、そんな折、シリコンバレーの先進的な企業に倣って1on1をやってみよう!
ということで、新たな目標管理スタイルとしてOKR(Objectives Key Resuts)の導入や、それに伴う1on1ミーティングの実施が注目されましたよね。目標管理法を見直さずとも、1on1ミーティング実施を推進される企業も多くありました。数年が経過し、導入が進んだように思います。

1on1を実施することで、よりひとりひとりと向き合うことでパフォーマンスマネジメントをやっていこうという風潮が生まれてきていたのです。これは素晴らしいことですよね。目標の進捗に限らず、方向性のすり合わせや、本人の想いの確認や、置かれている状況の把握、あらゆる相談の機会、育成視点でのフィードバック機会、そもそもお互いをよりよく知るための場としても活用できるわけです。これらは全て「パフォーマンス」に影響するからです。

ただ、実際には会社として、組織として1on1を実施しよう!となっても、意図を理解せぬまま実施して、うまく機能していなかったり、やらされ感で実施していたり。または、懸命に取り組もうとしているものの、ただ業務管理のミーティングになっていたり、時間だけが浪費されて空回りしてしまったり。様々な「ざんねんな1on1」の話を耳にします。

一方で、会社から言われてやるのではなく、マネージャーが自らの工夫のもとに自主的に1on1ミーティングをされているチームもあります。そうした事例の多くは、1on1ミーティングがうまく機能し、冒頭で触れたような効果を発揮しているように思います。

スタッフが書いた「ざんねんな1on1ミーティング事例集~こんな1on1は嫌だ!」も参考まで!

うまくいっていない1on1の特徴と注目すべきポイント

うまくいっていない1on1ミーティングは、大別するといずれかの問題に分けられるのではないでしょうか。

  • マネージャー本人の「前向きなリーダーシップ」
  • 前向きな気持ちや行動につながる「対話スキル」

この2点に注目することをおすすめしたいと思います。

まず、マネージャー本人が目的を理解し、腹落ちし、自分事として1on1ミーティングに取り組めているかどうか。また、そもそも、1on1ミーティングをする時間もとることができないなど、適切なリソースマネジメントができていない、なども大きな課題になりそうです。また本人がリーダーシップをとっているつもりでも、旧来型のマネジメントしか知らない(全否定はしませんが、多くの場合で現状に合わなくなっているのではないでしょうか)なども、よく聞かれる話です。そもそも何を話して良いか分からないとか、傾聴するだけとか、問い詰めるだけとか、雑談するだけとか、本当に「対話になっているの?」という1on1にまつわるエトセトラは多いです。

それでも1on1をやる意味

そもそも1on1ミーティングと銘打ってコミュニケーションの機会をつくらずとも、日常的にお互いを知る機会や業務上の相談機会や目標のすり合わせ機会があれば、あえて必要なものでもないでしょう。

ただ、1on1ミーティングという機会を「儀式」として「ルーティン」として設定しておくことで、定期的にひとりひとりがふりかえりをする機会や、フィードバックを伝える(もらう)機会、お互いのことを知る機会をつくれているのだと思います。

そうしておかないと、忙しさにかまかけてコミュニケーション機会を疎かにしてしまい、タスクの進捗管理や結果だけに注目してしまったり。(相手は機械じゃない、人間だぞ!)

1on1ミーティングが本来の機能を果たせば、個人も組織も嬉しい結果が待っているはずです。

  1. ひとりひとりのパフォーマンスがあがる、自信もつく。
  2. サービスの向上につながり、組織の業績も高まる。
  3. その成果が個人に還元される。
  4. さらなる成長や成果を目指して、次に向かう⇒1に戻る。

このようなポジティブスパイラルアップが生まれます。

だからこそ1on1ミーティングという対話機会を活かさない手はないと考えるわけです。

1on1は業績UPと幸福感を育む絶好の場だ

前向きなリーダーシップ発揮がなされる源泉は「心理的資本」の高低によるものが大きいです。
また、その「心理的資本を高めるための思考法や対話法(=ガイディング)」を知識・スキルとして身に付けているかどうかに大きく左右されます。

心理的資本は「前向きな行動につながる原動力」そのものです。働きがい(=ワーク・エンゲージメント)につながる個人資源と言われています。心理的資本を高める対話は、業績(パフォーマンス)も幸福(ウェルビーイング)にも影響があることが研究でも明らかになっています。

マネージャー自身が働きがいを高められる1on1を体験しながら、思考法や対話法を身に付けるという方法もあるでしょう。また、知識とスキルを学び、実践による試行錯誤をしながらマネジメントに活かしていくというアプローチもあるでしょう。

Be&Doでは、そのいずれも対応可能です。

  • 既に1on1ミーティングをやり始めていて一定の効果はあるものの、より良いものにしていきたい。
  • 1on1ミーティングをやってみたものの、既に形骸化しはじめている
  • 1on1ミーティング、改めてこれから導入したい(やり直したい)

例えばこのように感じている企業のご責任者・ご担当者の方、まずはお気軽にご相談ください。

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に『心理的資本をマネジメントに活かす』(共著)中央経済社,2023年がある。

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