育児の「もどかしさ」を、「粘り強い対話」に変える心理的資本(HERO)の視点

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子どもの成長を思い、親(保護者)としてサポートしたい、動機付けたいと思う場面は多いと思います。「宿題をやってほしい」「スポーツでやる気を出してほしい」。そんな時、親としてのサポートに行き詰まったら、思い通りにならない現状に苛立ち、子どもにきつく当たったり、自分自身が不安に飲み込まれてしまうこともあるでしょう。
そこで、心理的資本(PsyCap)の4つの構成要素である「HERO」を、「今の子どもの状態を理解し、少しでも前へ導くためのガイド」として使ってみると、霧しかないと思っている状況に、光をさすことができます。育児に「正解」はないと思いますが、いかに子どもと粘り強く向き合うかが大切。そのためのツールとして、心理的資本およびHEROのフレームワークは非常に有効です。

※「心理的資本®」は株式会社Be&Doおよび開本浩矢氏の登録商標です。

子どもの状態を4つのレンズで覗いてみる

子どもをサポートしたいとき、HEROのどの要素が今の本人に必要なのかを観察します。

  • Hope(ホープ:意志と経路の力)
    例:目標を持てていないとき
    △目標を持つことを強いる
    △小さな目標を一緒に設定してみる
  • Efficacy(エフィカシー:自信と信頼の力)
    例:自信を失ったとき
    △根拠なく「自信を持って!」と伝える。
    〇小さな達成体験を積めるような機会を作る。上手くいったことを振り返る。
  • Resilience(レジリエンス:乗り越える力)
    例:行き詰ったとき
    △「もっと頑張らないと」と根性だけに訴える
    〇周囲の助けを借りる方法を提案する
  • Optimism(オプティミズム:柔軟な楽観力)
    例:失敗を悔やんでいるとき
    △ダメ出しする
    〇別の前向きな捉え方を提示する

上記はあくまで一例です。ケースバイケースで柔軟にHEROをフレームワークとして活用することで、状態を捉えやすくなり、支援の方向性も明確になります。

例えば、私の子どものケースを少し。サッカーの試合で負けて「悔しい。勝ちたい。」という強い意志が”試合会場では”あるのに、日常に戻ると熱量が持続しない。つまり、明確なHopeを持つ状態には至ってません。しかしここで親が「悔しいならもっと練習しないと勝てないよ」と無理強いしても、本人の心は動かないでしょう。そこで、「放課後に友達がサッカーをしているらしい」という情報を伝え、ふらっとその場へ行くきっかけを作ってみたら、一緒にサッカーを始めた息子。日頃からサッカーに触れることで、達成体験を積みやすくなり、技術とEfficacyが向上するはず。まだ次の試合は先ですが、少しでも結果が出たり手ごたえを得られれば、本人のHopeやHERO全体が高まるはず。

「あなた自身も、最初からヒーローでしたか?」

親が子どもに対して「なぜできないのか」ともどかしさを感じてしまうのはなぜでしょう。ここで思い出してほしいのです。あなた自身、最初から高い心理的資本(HERO)を持っていましたか?

あなたが何かに打ち込んだ背景・過程には、親が環境・機会を作ってくれていたり、誰かの励ましや、小さな達成体験など、きっかけがあったはずです。私は自分の母に「野球にのめり込んだタイミング」を聞いてみたことがあります。母は当時のことを鮮明に話をしてくれましたが、私自身はおぼろげにしか覚えていませんでした。。つまり、私達は忘れているだけで、周囲がHEROを育む「きっかけ」を散りばめてくれていたのです。

子どもも今、その同じプロセスを歩んでいる最中です。いきなり豊かなHEROの発揮を求めてしまうのは、少し酷ではないかと思うのです。

親の背中が、子どものエネルギーになる

心理的資本が高い状態とは、前向きに目標に向かって進んでいる、その心のエネルギーが発揮されている状態です。これは、家庭内でも子どもに伝わるんじゃないかと私は思います。親がスマートフォンを眺めてダラダラしながら「勉強しろ」と言っても、子どもには響きません。しかし、親が何かに挑戦していて、その生き生きとした様子を子どもが見ていたら、ポジティブな影響を受けるはずです。親の言葉にも説得力があります。心理的資本は伝播します。職場の上司を見て、部下が影響を受けるのと同じ理屈ですね。

共に育つ「共育」のプロセスとして

ここまでお伝えしてきましたが、正直、私自身の子育ても全く完璧ではありません。むしろ試行錯誤の連続です。ですが、育児において心理的資本を「知っている」か「知らない」かでは大違いであると、自信を持って言えます。

高校野球の優勝監督(慶応義塾高校野球部 森林監督)が「教育とは『共育(共に育つ)』である」と言っていました。心理的資本は、活用シーンを限定せず、人生全体を豊かにするための思考のツールです。

大切な誰かをサポートしたい。そして自分自身も豊かな心理的資本を持ちたいと願う方は、ぜひPsyCap Master🄬認定講座の受講をおすすめします。

(おまけ)私が過去に書いた育児コラム

心理的資本のtipsを盛り込んだコラム、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。





|「心理的資本®」は株式会社Be&Doおよび開本浩矢氏の登録商標です

赤澤智貴

赤澤智貴

株式会社Be&Doの事業開発ディレクター。学生時代、野球部キャプテンでチームマネジメントの失敗を経験し、「人を怒りでコントロールするのではなく、前向きな気持ちやモチベーションを引き出すリーダーシップ」が重要と気づく。新卒で採用支援会社にて企画営業を経験した後、2019年に株式会社Be&Doに参画。事業開発全般を担い、個人・組織の心理的資本の向上を追及している。また、アンガーマネジメントの普及活動にも取り組み、関西支部副支部長 兼 本部委員としてコミュニティ運営にも携わる。プライベートでは2025年より社会人お笑いに挑戦中。

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