良いチームを作るには「雑談」をしよう

記事

組織開発でいろんな組織に介入していると、良いチームとうまくいってないチームで、何が違うのかがわかり大変興味深いです。

成果が出るチームの共通点:心理的安全性が生む自律性

もっとも影響しているのは、その組織のリーダーのマネジメントです。
先日、チームのまとまりがよく、業績も安定しているチームのメンバーに、なぜ良い状態が保てているのかを聞いたところ、以下のような話をしてくださいました。

ウチのチームが良い状態を保てているのは、リーダーをメンバー全員が信頼しているからだと思います。リーダーは常にメンバーの状況に気を配ってくれて、声をかけてくれます。
ありがとうという言葉もよく声がけしてくれることから、メンバー同士も感謝の言葉を掛け合う雰囲気が生まれています。
また方針を明確に示してくれて、その方針を実現するための手段については、メンバー同士で話し合いながら進めています。
リーダーはみんなで議論した手段に対して、肯定的ではありますが、自らの方針とズレるところに関しては、はっきりと違うと指摘します。メリハリが効いた指導をしてくれます。


以上のように、このチームのリーダーの振る舞いがメンバーが安心して考え、行動できる場を作っています。

うまくいかないチーム 〜孤立と不満の連鎖〜

では、うまくいっていないチームはどうでしょうか。
不満が多いチームのメンバーに話を聞いたところ、以下のような話が出てきました。(複数の対象チームから聞いた話をピックアップしています。)

・メンバーの関係性をよりよくするために、もっと感謝や誉め言葉を発する機会を作りたいとメンバーからリーダーに提案したら、簡単に感謝や誉めたりすると甘やかすことになる、と一蹴された。
・方針が曖昧。年度の目標らしきものはあるが、リーダーも誰もそれについて話をしない。結局、日々の仕事に追われているだけ。
・リーダーは、メンバーに声がけをしない。メンバーへの関与をほぼしない。
・リーダーが自分のやり方に固執し、悉くマイクロマネジメントをする。
etc …

うまく行っていないチームはまとまりがないため、個人商店のようになっていたり、内向きの不満が高まっていたり、他との比較をして落ち込む人が出たりというようなことが多発しています。

うまく行っていないチームのリーダーは、この状況を何とかしたいと考えるのは当然です。しかし、いったいどこから手をつけたらいいのか、難しいものです。

まず着手すべきは「雑談」ができる場づくり

そこで提案ですが、「雑談」が言い合える場づくりをお勧めします。
私が見た良いチームとうまくいっていないチームの明確な違いは、気軽な雑談がメンバーに偏りなく行われていることです。ずっとおしゃべりを続けているのではなく、気軽に相談しあう中で、少し雑談で和むというような関係です。

確かに雑談できる関係はいいけれど、すでにギクシャクしていると、なかなかその機会が難しいことはわかります。
そんな時は、通常のミーティングの方法を変えてみてください。
通達や報告オンリーのミーティングではなく「困ったこと、助けてほしいこと」を議題に入れるのです。

そして困っていることや助けてほしいことに対して、メンバーがサポートしあう場をつくります。
これが続くと、互いを承認しあっていることが感じられるようになります。

またリーダー自らが、ランチタイムなどでプライベートなどの自己開示を率先して行うのも良いでしょう。リーダー自身が自己開示するとメンバーも自己開示しやすくなります。

結局、良いチームをつくるには、信頼関係が土台にないといけません。信頼関係をつくるための投資は怠らないことです。そしてこの投資は、声のかけ方や会議の仕方といったちょっとした工夫程度で収まるのです。

リーダー自身の「心理的資本®」を育てる

チームを率いるリーダーの「心理的資本®」が豊かであることも重要です。

リーダーが明確な目標意識とそのステップを描けて(Hope)、自分に自信を持ち(Efficacy)、リスクに対しても怯まず打開策を練り(Resilience)、課題や苦労もすぐに前向きに切り替えることができる(Optimism)ように心を整えるスキルを身に着けることも鍵だと感じました。

心理的資本は、後天的に開発できる「スキル」です。リーダーが心を整え、ポジティブに変化すれば、そのエネルギーは必ずメンバーに伝播します。それが、さらなる「雑談」を呼び込み、最強のチームへと進化させていくのです。

|「心理的資本®」は株式会社Be&Doおよび開本浩矢氏の登録商標です

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石見一女

石見一女

Be&Do代表取締役/組織・人材活性化コンサルティング会社の共同経営を経て、人と組織の活性化研究会(APO研)を設立運営。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとし、働く人のキャリアと組織活性化について研究活動を継続。『なぜあの人は「イキイキ」としているのか』第1章30歳はきちんと落ち込め執筆、プレジデント社,2006年。

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